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「塗料・シンナーが手に入らない」と聞いた方へ|供給不足の背景と、6月23日に始まった国の新しい仕組み・当社の対応

  
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「塗料・シンナーが手に入らない」と聞いた方へ|供給不足の背景と、6月23...

📅 掲載日:2026年6月|本記事は2026年6月23日時点の公表情報(経済産業省・国土交通省の発表、各種報道)をもとに、外壁塗装をご検討の方向けに整理したものです。状況は今後変わる可能性があります。最新情報は各省庁の公式発表をご確認ください。

🖌 外壁塗装・最新情報

「塗料やシンナーが手に入らないらしい」「外壁塗装は今できないと聞いた」── 最近こうしたニュースを耳にして、塗り替えをためらっていらっしゃる方が増えています。確かに2026年に入ってから、塗装に使う溶剤(シンナー)や塗料の供給は不安定な状況が続いています。

ですが、国も具体的に動き始め、本日6月23日には新しい供給の仕組みもスタートしました。この記事では、いま何が起きているのか、国はどう対応しているのか、そして当社がお客様にどう向き合っているのかを、順番にご説明します。

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なぜ今、塗料やシンナーが不足しているのか

原因は、塗装の世界だけの話ではなく、もっと川上(原料側)にあります。きっかけは中東情勢の悪化です。日本は原油の大半をホルムズ海峡を経由して輸入しており、その供給が不安定になったことで、原油から作られる「ナフサ」という原料の確保が難しくなりました。塗装用シンナーは、このナフサ由来のトルエンやキシレンを主な原料としています。つまり、原油の入りにくさが、めぐりめぐって現場のシンナー不足や塗料の値上げにつながっているのです。

  • 中東情勢の悪化で、ホルムズ海峡経由の原油輸入が不安定に
  • 原油から作られる「ナフサ」の供給が逼迫し、価格も上昇
  • ナフサ由来のトルエン・キシレンを原料とするシンナー・塗料が品薄・値上げに

塗装の現場では「注文した量が届かない」「希望の塗料が確保できない」といった声が、全国の工務店や塗装業者から上がっています。製品によっては大幅な値上げも伝えられており、塗り替え費用に影響が出始めています。

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国の対応と、6月23日に始まった「直接販売の新しい仕組み」

この供給不足に対して、国(経済産業省・国土交通省)は段階的に対策を進めてきました。

📌 「新しい法律(法案)」ではなく「新しい供給の仕組み」です ニュースで「新制度」と聞くと法律の改正を思い浮かべがちですが、これは国会で審議する“法律(法案)”ではありません。経済産業省・国土交通省が官民で連携し、シンナーを必要な事業者へ行き渡らせるために立ち上げた“供給の仕組み(運用上の制度)”です。

これまでの対応を時系列で整理すると、次のように積み重なってきました。

  • 4月国土交通省が、工務店・整備事業者向けの相談窓口を設置
  • 4月経済産業省が、メーカーに対し生産を抑えないよう正式に要請
  • 6月3日シンナーの原料となるトルエン等の供給を、最大で例年の1.8倍まで拡大
  • 6月23日(本日)メーカーが整備工場・工務店などへ直接販売する新しい仕組みがスタート
💡 6月23日に始まった仕組みの中身 シンナーメーカーが卸売業者を介さず、整備工場や工務店などの事業者へ直接届ける仕組みです。通販大手アスクルの物流網を使い、必要な事業者に必要な量を細やかに行き渡らせることをねらいとしています。購入を希望する事業者は、国土交通省の相談窓口に申請すると専用フォームへ案内され、注文の翌々日以降に発送される見通しです。施工する側(私たち工務店・塗装業者)の調達を後押しする内容で、流通の「目詰まり」の解消が期待されています。

業界では、こうした増産と供給ルートの整備が進むことで、2026年の後半にかけて少しずつ状況が落ち着いていくとの見方もあります。ただし、これはあくまで現時点での見通しであり、今後の情勢次第で変わる可能性があることは、正直にお伝えしておきます。

🗣 現場の感触として(ひとつの実感です) 最近、お付き合いのある塗装職人さんと話したところ、「シンナーは少しずつ手に入るようになってきて、“材料がなくて仕事ができない”という雰囲気は和らいできた」とのことでした(値段の高止まりはともかく、として)。ただ、これは当社が現場で聞いた一例にすぎず、地域・扱う塗料・業者によって状況には差があります。「うちはまだ厳しい」という逆の声もあり得ますので、ひとつの実感としてご参考まで。

「結局この仕組みは何が新しくて、これからどうなるの?」という方のために、もう一歩踏み込んだ論点を下にまとめました(長いので開閉式にしています)。

そもそも、なぜ「卸を介さない」形にしたのか

意外に聞こえるかもしれませんが、報道によれば、シンナーの原料となるトルエン・キシレン自体は前年並みに供給されていました。それでも現場に届かなかったのは、川中(塗料メーカーや卸・小売)が「この先さらに足りなくなるかも」という不安から出荷を絞り込み(報道では出荷を半減していたとの指摘もあります)、必要なところに流れない“目詰まり”が起きていたためです。

そこで国は、ひとつの対策ではなく合わせ技で動きました。

  • 原料(トルエン等)の供給を最大で例年の1.8倍に増やす(品不足そのものへの対応)
  • 塗料メーカー・卸に「出荷を絞り込まないように」と要請する(目詰まりの解消)
  • それでも届かない事業者向けに、メーカーからの直接販売ルートを新設する(迂回路の確保)

なぜ「アスクル」が選ばれたのか

国が選定の基準を細かく公表しているわけではない、という点は先にお伝えしておきます。そのうえで報道から読み取れるのは、全国をカバーする物流網と、ネット通販の発注の仕組み(IDで申請・必要量を管理しやすい)が活用された、ということです。少量を、多数の事業者へ、きめ細かく届ける──という今回の目的に向いたインフラが選ばれた、という位置づけです。発注はアスクルの専用フォームから行い、注文の翌々日以降に発送される見通しとされています。

既存の卸売業者(問屋)はどうなるのか

📌 卸を“外す(中抜き)”制度ではありません 今回の直販は、卸売業者を恒久的に排除するものではなく、目詰まりを一時的に迂回するための緊急の補完ルートです。国は卸にも出荷の正常化を求めており、流通が落ち着けば、本来の卸ルートが再び主役に戻る想定です。とはいえ、直販の使い勝手を知った一部の事業者がそのまま使い続けるなど、商流に多少の影響が残る可能性も考えられます(これは見通しです)。

この仕組みのデメリット・これからの課題

  • あくまで中東情勢に対応する緊急措置で、恒久的な制度ではありません(状況が落ち着けば縮小・終了もあり得ます)
  • スタートは小規模です(第一陣の出荷は720缶)。需要全体をすぐに満たすものではありません
  • 使えるのは事業者(整備工場・工務店・一人親方など)で、施主が直接利用するものではありません。国土交通省の相談窓口でIDの付与を受ける手続きも必要です
  • 価格は赤澤経済産業大臣が「抑制効果も期待できる」と述べていますが、必ず下がると約束されたものではありません
  • 必要な人に行き渡らせるための転売対策など、運用面は今後の検討課題とされています

まとめると、今回の仕組みは「材料がなくて工事が止まる」というリスクを下げる方向に働く、前向きな一手です。一方で価格は別問題で、効果が出るには少し時間もかかります。だからこそ、調達状況をきちんと説明できる業者かどうかが、これまで以上に大切になります。

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塗り替え・リフォームへの影響と、当社の考え方

では、塗り替えをお考えのお客様にとって、いまどう考えればよいのでしょうか。影響として考えられるのは、主に「工期」と「費用」の二つです。塗料やシンナーの入荷状況によっては、工事の段取りに調整が必要になったり、材料費の上昇分が見積もりに反映されたりする場合があります。

一方で、すべての塗料がすぐに使えないわけではありません。たとえば水で薄めて使う水性塗料は、シンナーを使わないため供給の影響を受けにくいという特徴があります(ただし水性塗料も樹脂は石油由来のため、まったく無関係というわけではありません)。お住まいの状態やご予算に合わせて、水性塗料や薄める必要のない塗料など、複数の選択肢からご提案できます。

こういう状況だからこそ、当社が大切にしていること

  • 使用する塗料の在庫・調達状況を確認したうえで、見積もりとスケジュールをご提示します
  • 「今すぐ契約しないと」と急かすことは一切いたしません
  • 外壁の傷み具合を拝見し、「今すぐ塗るべきか・少し待てるか」を率直にお伝えします
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こんな営業トークにはご注意ください

残念ながら、こうした供給不足の混乱に乗じて、不安をあおる営業をする業者も出てきています。次のような言葉が出てきたら、いったん立ち止まってご検討ください。

⚠️ ご注意いただきたいポイント ・「今契約しないと塗料がなくなる」と過度に急かす
・「シンナー不足で値上げ」と言うだけで、根拠や製品名を示さない
・使用する塗料のメーカー名・製品名が見積書に書かれていない

信頼できる業者かどうかは、次のような点で見極められます。

  • 使用する塗料が、メーカー名・製品名まできちんと書面で明示されているか
  • 下塗り・中塗り・上塗りの工程が、見積書・仕様書に明記されているか
  • 地元での施工実績があり、工事後も連絡が取れる関係を築けるか
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まとめ

塗料やシンナーの供給不足は、中東情勢に端を発した一時的な「目詰まり」が大きな要因です。国も増産や直接販売の仕組みづくりで対応を進めており、状況は少しずつ整いつつあります。大切なのは、不安にあおられて急いで決めることではなく、お住まいの状態を正しく見極めたうえで「今すべきか、待てるか」を判断することです。

住医やたべは、さいたま市で50年以上、地域のお住まいを見守ってきた「住まいのかかりつけ医」です。現在の調達状況も包み隠さずお伝えしながら、お客様にとって最適なご提案をいたします。「うちは今、塗り替えても大丈夫?」という段階のご相談から、どうぞお気軽にお声がけください。

📌 原料高・建材不足の背景をもっと知りたい方へ シンナーだけでなく、住宅建材全体に広がっている原料危機の全体像は、別記事「ナフサショック2026|住宅建材直撃の原料危機・政府対応・現場考察」でも整理しています(あわせてご参照ください)。
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