「給湯器の点検に伺います」——その電話、まず疑ってください
📅 掲載日:2026年4月|本記事は2026年4月現在の情報をもとに作成しています。不審な訪問・電話があった場合は、消費生活センターや警察にご相談ください。
先日、うちにも電話が来ました。「給湯器の点検にお伺いします」——聞き覚えのある名前でもなく、なぜ番号を知っているのかもわからない。これ、今かなり出回っている手口です。
このコラムを読んでいる方は引っかからないと思います。ただ、ご両親や近所の方が被害に遭う前に、ぜひ周りに共有してください。
「給湯器の点検に伺います」「ガス機器の安全確認でお電話しました」——こういった電話や訪問が、近年増えています。
業者名を名乗るものの、ガス会社や給湯器メーカーとは無関係の業者が、点検と称して自宅に上がり込み、その場で高額な修理や交換を迫る手口です。消費生活センターへの相談件数が全国的に増加しており、特に高齢者の方が被害に遭うケースが目立っています。
先日、うちにかかってきた電話の流れはこんな感じでした。
業者:「こんにちは、給湯器の点検でお電話しております。この地区のお宅を順番に回っておりまして——」
私:「どちらの会社ですか?」
業者:「〇〇と申します。給湯器の経年劣化による事故防止のため、無料で点検させていただいております」
私:「うちのガス会社とは関係ありますか?」
業者:「いえ、私どもは独立した点検業者で……」
私:「結構です」(終了)
「無料点検」と言いながら、一度家に上がらせてしまうと「部品が劣化しています」「このままでは危険です」と不安を煽り、その場で高額な部品交換や修理を迫る——というのが典型的な流れです。
「そんな話に乗る人いるの?」と思うかもしれません。ただ、この手口がうまくできているのは、言っていることが嘘とは言い切れないからです。
給湯器は確かに経年劣化します。10年を超えた機器は実際にメンテナンスの時期です。「点検が必要」という話自体は間違っていない。そこに乗じているわけです。
特に一人暮らしの高齢者の方は、「プロが来てくれた」「安全のために」という言葉に安心感を覚えやすい。「断ったら事故が起きるかも」という不安も引き出しやすい。悪質な業者はその心理を突いてきます。
正規の点検・メンテナンスには、こういう特徴があります。
- 事前に書面または公式ハガキで案内が来る
- ガス会社・メーカー名が明記されており、公式サイトや電話番号で確認できる
- 訪問日時を事前に調整する(突然来ない)
- 身分証・委託証明書を提示できる
- 点検結果を書面で渡す
- その場で修理・交換を迫らない(見積を持ち帰る)
逆に言えば、「突然電話・突然訪問・その場で決断を迫る」この3つが揃ったら、まず疑ってください。
電話の場合
「会社名と連絡先を教えてください。こちらから折り返します」で十分です。正規の業者なら断りません。怪しい業者はここで引き下がるか、しつこく食い下がります。しつこければ「結構です」と言って切っていいです。
突然訪問の場合
ドアを開けないのが一番です。インターホン越しに「どちらの会社ですか?事前連絡はありましたか?」と確認する。「ガス会社に確認してから折り返します」と伝えて、自分でガス会社の公式番号に電話して確認する。これだけで大半の悪質業者は諦めます。
出典:消費者庁「消費者ホットライン」
このコラムを読んでいる方が被害に遭う可能性は低いと思います。ただ、ご両親・祖父母・一人暮らしの身内がいる方は、一言伝えておいてほしいのです。
難しく説明しなくていいです。「給湯器の点検って電話来ても、すぐドア開けないでね。うちにも来たよ」それだけで十分です。
- 突然の「点検します」電話・訪問はまず疑う
- その場で契約・支払いしない
- 困ったら188(消費者ホットライン)に電話する
- 契約してしまっても8日以内ならクーリングオフできる
給湯器の本当のメンテナンス時期は10〜15年が目安です。「そろそろ替えどきかな」と思っている方は、馴染みの業者か、メーカーの公式窓口に相談してください。当社でも給湯器交換のご相談をお受けしています。