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「火災保険でリフォームできる」は本当か、嘘か。

  
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「火災保険でリフォームできる」は本当か、嘘か。

📅 掲載日:2026年4月|火災保険の内容は保険会社・契約内容によって異なります。詳細はご加入の保険会社にご確認ください。

🏠 火災保険とリフォーム

「火災保険を使えばタダでリフォームできますよ」——SNSの広告や飛び込み営業で、一度は見たり聞いたりしたことがあるんじゃないでしょうか。

本当のこともあるし、嘘のこともある。どっちかで片付けられない話なので、整理します。

✅ 本当

風災・雪災・雹災による損害は、火災保険の対象になる可能性がある

❌ 嘘

「必ずタダになる」は言い過ぎ。手出しゼロになるケースはあるが、条件次第

1
「本当」の部分——実際に保険は下りる

火災保険には「風災・雪災・雹(ひょう)災補償」が含まれているものが多く、台風・強風・大雪・雹による住宅の損害であれば、修理費用として保険金が支払われる可能性があります。

  • 台風で屋根の棟板金が飛んだ
  • 大雪で雨樋が歪んだ・壊れた
  • 強風でサイディングが剥がれた
  • 雹でカーポートの屋根が凹んだ

こういった損害は実際に申請が通るケースが多く、数十万単位で保険金が下りることもあります。「知らなかった」で泣き寝入りするのはもったいない制度ではあります。

2
「嘘」の部分——タダにはならない

「タダでリフォームできる」という表現、厳密には正確ではありません。ただし、実際に客の手出しがゼロで直せた例はあります。保険会社への見積もりは定価ベースで出して、実際の工事費をそれより安く請求できた場合、差額で自己負担がゼロになることがある。うちにもそういう例があります。ただしそれは結果であって、「必ずそうなる」とは言い切れない。

保険金は「損害の補填」であって「利益」ではない

火災保険の保険金は、損害を受けた部分の修理費用を補填するものです。損害がないところに保険金は出ない。損害があった分だけ出る。それだけの話です。「タダになる」ではなく「損した分が戻ってくる」が正しい。

免責金額がある

多くの契約には「免責金額」が設定されています。たとえば免責が5万円なら、損害額が4万円だと保険金はゼロ。損害額が20万円なら15万円が支払われます。自己負担がゼロになるとは限りません。

経年劣化は対象外

これが一番重要なポイントです。長年の紫外線・雨風による自然な劣化は「風災」ではありません。保険会社が鑑定した結果「経年劣化」と判断されれば、不支給になります。損害の原因が自然災害によるものかどうか、そこが審査されます。

「うちの屋根、台風のせいにすれば通るんじゃない?」——これが次のセクションの話です。
3
SNS・WEB広告で広がる「申請代行」業者

近年、「火災保険の申請代行をします」「保険を使えば無料でリフォームできる」と訪問営業やSNS広告で勧誘してくる業者が増えています。

典型的な手口

  • 「無料で屋根を点検してあげます」と訪問してくる
  • 点検後「保険で直せますよ、手続きは全部うちがやります」
  • 言われるがまま委任状にサインさせられる
  • 過大な損害報告書・水増し見積もりで申請
  • 保険金が下りたら高額な工事費を請求・工事品質はガタ落ち
保険申請の「代行」は、弁護士以外が行うと違法になります。
契約者に代わって保険会社に連絡・手続きを行う行為は、弁護士法に抵触する非弁行為にあたる可能性があります。「調査・見積もりを手伝う」サポートは違法ではありませんが、「全部やります」系の業者は要注意。申請手続き自体は自分で保険会社に連絡するだけです。難しくありません。

消費者庁・国土交通省もこの手口についての注意喚起を出しています。

4
虚偽申請は「詐欺」になる

ここは強く言っておきたいところです。

経年劣化による損傷なのに「台風で壊れた」として申請する——これは保険詐欺です。「業者に言われたから」「お得だから」は言い訳になりません。

加入者本人も無関係ではない

虚偽の申請に加担した場合、保険加入者本人も詐欺の共犯になりえます。「業者に任せていただけ」では済まないケースがあります。

見積もりを作った業者も信用を失う

虚偽申請に使われた見積書を作成した業者は、保険会社からの信用を失います。その業者が作る見積もりは以降まともに審査されなくなる。業界全体への悪影響でもあります。

「お得だから乗っかろう」で取り返しのつかないことになります。
保険金詐欺は刑事事件です。勧誘されても、きっぱり断ってください。
5
正しい使い方・判断軸

制度自体は本物です。正しく使えば助かる場面は確実にあります。

  • まず加入している保険の「風災・雪災条項」を自分で確認する
  • 損害があったら写真を撮って、保険会社に直接連絡する
  • 損害の調査・見積もりは信頼できる業者に依頼する
  • 申請手続き自体は本人が行う(代行は不要)
  • 「保険ありき」ではなく「損害の事実ありき」で動く
保険が下りなくても、修理が必要なものは修理が必要です。
「保険が通らなかったから放置」では、雨漏りや構造への影響が広がるだけ。保険の結果に関わらず、損傷があれば早めに対処してください。

「これって保険使えるのかな?」と思ったら、まず現地を見せてください。使えるかどうか、正直にお伝えします。

「保険料が上がるのが怖いから使わない」——その心配は基本的に不要です。
火災保険には自動車保険のような等級制度がありません。使ったからといって翌年の保険料が個別に上がる仕組みは基本的にない。「使うともったいない」ではなく「使うために加入している」が正しい認識です。ただし契約内容・保険会社によって異なる場合があるので、詳細は加入先にご確認ください。
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