外壁塗装・屋根工事が値上がりした理由【ナフサ高騰と人件費で二重苦】2026年
📅 掲載日:2026年4月|本記事は2026年4月現在の情報を基に作成しています。建材価格・補助金制度は変更される場合があります。最新情報は各メーカー・担当窓口にご確認ください。
「最近リフォームを頼んだら、以前より値段が高くなった」「見積を出すのに時間がかかると言われた」——そんな声をよく聞くようになりました。
結論から言うと、業者が手を抜いているわけでも、ぼったくっているわけでもありません。建材の価格と流通に、業界全体を揺るがす変化が起きています。現場の実情をお伝えします。
リフォーム工事の値上がりは、ひとつの原因で起きているわけではありません。まず前提として、ここ数年の人件費上昇と物価全体の高騰が職人の手間賃・諸経費を押し上げています。そこにさらに追い打ちをかけているのが、建材そのものの値上がりです。
建材値上がりの大きな要因がナフサの高騰です。ナフサとは石油を精製する過程で得られる原料で、塗料・シンナー・防水材・接着剤など、建築に使われる石油化学製品の多くに関係しています。国際情勢の影響でナフサ価格が高騰したことで、これらの建材コストが連動して上昇しました。
詳しい背景はナフサ危機とリフォーム値上がりの関係でも解説していますが、今回特に大きいのが防水材の値上がりです。
ナフサが関係している主な建材
「自分が予定している工事は関係あるの?」と思った方のために、ざっくりまとめます。
ルーフィングが50%値上がりした
2026年に入り、問屋からルーフィング(屋根の防水下地材)の値上げ通知が届きました。値上げ幅は約50%。屋根工事には必ず使う材料なので、これだけで屋根リフォームの原価が大きく変わります。
塗料・シンナーも連動して上昇
外壁塗装に使うシンナーや塗料も、ナフサ高騰の影響を受けています。塗料は石油化学製品の塊なので、原料価格が上がれば製品価格も上がる——この構図はしばらく続く見通しです。
建材屋の商品棚から、シンナー類の在庫が細ってきています。流通量が絞られているのか、需要が供給を上回っているのか——どちらにせよ、「欲しい材料がすぐ手に入る」状況ではなくなりつつあります。このことはあまり大きな声では言いたくないのですが(話題になると余計に品薄が加速するので)、判断材料としてお伝えしておきます。
「見積を依頼したのに、なかなか出てこない」という経験をされた方もいるかもしれません。これも建材の値上がりと密接に関係した問題です。
「昨日の単価が今日使えない」状況
価格が安定している時期であれば、過去の見積データをベースに素早く積算できます。ところが今は、建材の単価が頻繁に変わります。前回使った単価をそのまま流用すると赤字になりかねないため、見積のたびに全建材の単価を確認し直す必要があります。
以前は①→⑤を数時間でこなせていた工程が、今は数日単位になることがあります。問い合わせ・調べ直し・打ち直しの手間が、価格変動のたびに積み重なるのです。
「では、待てば価格が落ち着くのか?」という問いに対して、正直にお答えします。
- ナフサ価格は国際情勢・為替に連動するため、短期間で大きく下がる見通しは現時点では立っていません
- メーカー・問屋の値上げは一度定着すると戻りにくい傾向があります
- 「待てば安くなる」が通用した時期とは状況が変わっています
今動くことのメリット
- 現在の仕入れ在庫で対応できる可能性がある(さらなる値上がり前の単価が使えるケース)
- 補助金制度が使える今のうちに動くと、実質負担を抑えられる可能性がある(2026年の省エネ補助金はこちら)
- 秋以降は台風シーズン後の駆け込み工事が増え、施工業者が混み合う傾向があります